モン・サン・ミッシェルのはなし

バスにゆられて4時間ちょっと。休憩所のトイレは激混み。
やがて広大な草原の果てに見えてくるタキカルディ王国、もといモンサンミッシェル
バスの中から、写真を撮りまくる観光客。そのうちの一人はわたし。
近付いてゆくごとに、何回も何回もデジカメのシャッターボタンを押す、わたし達。
今冷静に思い返すとなんか可笑しい。ザ・トリッパーズ・ハイ。


正直に言って、予想していた以上の感動はなかった。拍子抜けしてしまうくらいに。
印象に残っていることと言えば、お昼ごはんが美味しかったことと、見下ろした灰色の浅瀬の光景と、
人通りの少ない海側の道を歩いたこと、雨が降ったこと、その後虹が出たこと。
すでになんとなく知ってしまっていることに心動かされることは少なく、
ささいなものやことにに気付くことが感動だったように思う。
でも旅ってそういうものかもね。
わたしに限って言えば、いつもそうだったような気がする。


虹はわたし達のバスを追いかけて、不完全だったアーチはやがて繋がった。
それを記録しようと、再びのカメラ祭。
そしてトイレは超混雑。女子達も 男子便所で 用を足す。


仕事中に「はーツカレタヨー」と言ってしまう日本語ガイドのおっちゃん(フランセ)、ステキだったわー。