naoshima2

泊まった民宿の裏山には「崇徳天皇神社」があった。
直島は、平安時代末期の保元の乱に破れた崇徳上皇が、流れ着いて三年を過ごした島。
その後、都を想う上皇は、自ら写経した経文だけでも都に置きたいと願う。
しかしその願いは貴族たちの反発により叶えられることはなかった。
上皇は深い怨みを抱き、指を食いちぎり、流れる血で呪いの言葉を書いたという。
そして、髪も爪も切らず鬼の様な形相になり、
「我は日本国の魔王になる」と言い残し、
無念のうちに亡くなったという。
(諸説有り)
本当は、神社に朝の散歩に行きたかったんだ。
高台に登って朝の光を浴びたら気持ちいいだろうなぁと思って。
結局、寝坊してタイミングがあわなくて行けなかったんだけど、
今思い出すと一人で行かなくて良かったかな・・。
あの鳥居の厳かな佇まい、朝日を浴びて煌めくしめ縄と、
参道である山道の繁る緑のコントラストを思い出すと、
とても恐れ多くて想像の中でも足を踏み入れられないような気がする。