銀座広告めぐり1

デザイン 立花文穂@ギンザ・グラフィック・ギャラリー


昔のrelaxに載っていた作品の現物を観ることができて、
そこはかとなく感無量。


当時は「よくわからないけどむちゃくちゃかっこいい」雑誌と思って
毎月楽しみにしていたけれど、本当にそうそうたるクリエイターの手によって
作られていた雑誌だったんだなぁ〜


立花文穂さん、
「日常」といっていいのかよくわからないけれど、
作品の背後にそんなようなものをほんのり感じるところが良いな。


例えば変色したセロハンテープとか、
コラージュの素材が細かく繊細に切りとられているところだったり。


スタイリッシュに見える作品でも、よく観るとどこか素朴。
お洒落すぎるものより、好きだ。

3.11

2001.09.11からちょうど10年
まであとちょうど半年の
2011.03.11に
信じられない大災害。


被災地は、近くに感じようとすればするほど遠い。


亡くなった方のご冥福を・・
行方不明の方の安否を・・
避難されている方に一刻も早い支援が・・


この災害の全体に向かって、
このような言葉は私からはとても投げかけられない。


ただ祈るだけである。
決して弱くは無く。


だいぶ、東京もいろいろな意味でゆさぶられているけれど、
未来を 信じて 日々 過ごすのみ。


誰もが、ますます光を求めてやまない
あたたかい春よはやくきて。


希望の光は常にある。

RINPA2

酒井抱一生誕250年 琳派芸術−光悦・宗達から江戸琳派 第2部
出光美術館


第1部を観たときに、
俵屋宗達は古着の柄シャツ、
尾形光琳はギャルソンのシャツ、
という印象を受けたけど、
酒井抱一はモード最先端って感じ。
感覚がもう現代に近い。


銀地の「紅白梅図屏風」梅の枝振りの描き方が素晴らしい。
群青が本当に鮮やか「八ツ橋図屏風」「燕子花図屏風」
構成見事な「十二ヶ月花鳥図貼付屏風」かわいい。


「八ツ橋〜」とか「風神雷神図屏風
下敷きにした光琳らのものとの違いがわかりやすく解説されててナイス。
琳派は模倣により洗練されていった系譜。
模倣から、創意工夫が生まれ、より成熟した表現となっていく。
そのことを第1部、第2部通して実感した。
すごく良い展示だったよ。


鈴木其一は抱一の弟子ということだけど、
抱一の表現を越えて、さらにぶっとんじゃってる。
ザ個性の現代アーティスト風。
でも「雑画巻」で見せる筆のラインなんて一番美しくて正確。
そんなところも現代作家風かも。
伊藤若沖からの影響についてキャプションに記載あり。
琳派作家以外の絵師について、調べること。)

TOO FAR TO SEE

とおくてよくみえない - 高嶺格横浜美術館


「とおくてよくみえない」
のは
何だ?


膨大な情報にまみれて、
何でもかんでも見えた気になっている。
でも実は、身近にあるモノやすぐ側にいる人、
そして自分すら、「とおくてよくみえない」のかもしれない。


今、この時に高嶺さんの作品を知ることができたことに、
なんてタイミングと運命なんて言い方は冗談みたいで嫌いだけど、
感じちゃうぜ。


現代社会における不条理性への批判を表現する作品でも、
どこかあたたかい感触なのは、そこに愛も折り込まれているからだ。
愛!


絶望的な状況はいろいろあるけれど希望は捨てないぜ。
わたしも。


印象深かった作品
◆GOD BLESS AMERICA
◆ベイビー・インサドン
◆A Big Blow-job
◆とおくてよくみえない

恒例・六本木詣で

小谷元彦展「幽体の知覚」@森美術館


小谷さんってこれ作ってた人だったんだ!!
記憶に残っている作品がちらほら・・
今回まとめていろいろな作品をみて、思った。
やばいぜ。


とにかくどの作品もずっと眺めていたくなる。
それほどディテールがよく造り込まれているということだと思う。
あるひとつの彫刻作品(それは一見「彫刻」には見えないかもしれない)を、
つぶさに観察すればするほど深い世界にいざなわれていく。
脳の働きが止まらなくなります。


特に気に入ったのは「インフェルノ」。
八角柱の空間の中に入ると、壁面に投影された滝の映像が鏡張りの天井と床に映り込んで・・
これは機会があったらもう一度体験したい!






G-tokyo@森アーツセンターギャラリー


行きたいなぁと思いつつなかなか行けてないギャラリー。
今回いろいろ垣間見れてよかった。
気になったギャラリーおよび作家を書き留めておく。


◆ギャラリーSIDE2
http://www.galleryside2.net/gallery/current/index.php
ロブ・プルーイット 美しい女性たち。
ムラタ有子 身近な雰囲気をかもし出す高度なペイント。


◆ケンジタキギャラリー
http://www.kenjitaki.com/
ルフレッド・ジャー
ライトボックスを使用した写真の展示。鏡も使用して凝っている。
写真のバックグラウンドも深くて、全方位OKな印象。
(誰にでも取れるわけではない覚悟が必要な写真)
(自称、写真家ではなくジャーナリストという情報あり)
ライトボックス面面と裏面で違う写真。
裏面の写真は壁に取り付けられた鏡で見る。
この展示方法・・やってみたい・・。
写真を光らせることに興味がある。


ワコウ・ワークス・オブ・アート
http://www.wako-art.jp/top.php
ウォルフガング・ティルマンス
言わずもがなな大御所だけど、本当に感動したのは今回が初かもしれない。
すごくミニマルな写真の構成だけで涙が出そうになるくらい美しい。
信じられない。


◆児玉画廊
http://www.kodamagallery.com/
貴志真生也 「見たことのないもの」を作り出す。
関口正浩 絵筆を使わずに絵画を制作する
八木修平 今までに見たことのないカオス
ギャラリーの方がひとりひとりの作家さんについて丁寧に解説してくれた。
手法にこだわる作家さんばかりの様に感じて、面白いなと思った。
作品が完成することはもとより、その過程も目的というような。


◆アラタニウラノ
http://www.arataniurano.com/
加藤泉 でかいー!好きだ。
ここ、高嶺格さんや横山裕一さんが・・


ボンベイサファイアが協賛してて、バーで無料サーヴィスが受けられました。
アートフェアの期間に行ったからかな。リッチ。

曽根裕展/Perfect Moment

曽根裕展/Perfect Morment@東京オペラシティアートギャラリー


曽根 裕 さん。


具象としての形が見えない、光。


その光を、形にして下さって、ありがとう。


これが、観たかったの。
「木のあいだの光」なんて。


高まるー。


あとね、「バースディ・パーティ」大好き。

トーキョーワンダーサイト

荒川智則個展 presented by カオス*ラウンジ」
「わくわくSHIBUYA coordinated by 遠藤一郎」
トーキョーワンダーサイト渋谷




荒川智則


これは、ニコニコ生放送を見ないと作品を見れないのかな?


カオス*ラウンジが、いまいちよくわかっていません。
実は、「いわゆるおたく」な空気感をまとっているものはあまり得意ではありません。
それは過去の「おたくだった」自分と決別したいあまりに、なんですが。


これは作品を観た感想ではないですが、「おたく」というものにすごくネジレを感じる。
日本にとって、それはもう重要な産業、文化であるのは明白なのに、
まだ社会がそれを認めたがっていない側面があると思う。


私自身は、どちらでもない立場をとっているつもりですが、
そういう面があるのを完璧に否定はできない。
理性的に言えば、単に趣味じゃないだけなんだが。


でも、今きっと融合途中。いろいろなものと。
ますます無視できなくなる。




「わくわくSHIBUYA」


単体で観れば小さいひとつひとつの作品に、こめられた思いのなんたることか。
昨年、展示のときに自分が作品作りをしたときのことを思い出した。
お遊び同然のぺらい私を引き合いに出すのも申し訳ないけれど、
あの苦しみ、反芻、喜び、不安、ときめき、悔しさ、etcetc
が、それぞれにものすごい密度で詰まっているのだ。


未来はもっときっとカオス。
きっと四方八方いろいろな根が伸びて絡み合い、
いろんなところで交わり化学反応が起きまくるだろう。
それはもうすごいスピードで。